2014年11月4日火曜日

『ヨハネの黙示録』の物語を構成する三段階

前回投稿した記事【『ヨハネの黙示録』に託されたメッセージ(その9)】のコメント欄にお寄せ頂いた匿名様のコメントにつきまして、こちらの記事では説明不足と思われる点がありました。
つきましては、匿名様のコメントと共に、管理人の補足説明をお届けします。

なお、この記事を投稿した後、新たに説明不足の点が見つかりましたので、以下の様に修正と追記を行いました。
修正に至った経緯はコメント欄にお寄せ頂いた匿名様のコメント(2014年11月7日0時24分)と、それを受けた管理人のコメントをご覧下さい。(11月17日追記)

(修正例) 消去した場所 修正前修正後 追記した場所





■ 匿名様のコメント

管理人様

サタンが封印される時代というのが気になります。

銀の紐サイトの記事で、人が地上に誕生する理由は霊的成長であり、そのためには欲望にまみれた悪行を行い痛い目を見ることも、成長には欠かせない要素であるという意味合いの文章を読んだような記憶があります。

そのためには、社会の雰囲気を殺伐な状態にするサタンのような存在が居た方が、悪行によるカルマを蓄積する速度が速く、それに伴いカルマを解消する速度も速くなり、人が霊的に成長するためにかかる時間が短くなる可能性も考えられます。
しかし、サタンのような存在による影響が無くなる時代には、平穏な社会であるために悪行を働く機会も減少し、それに伴いカルマの蓄積・解消にかかる時間も長くなるような気がします。
サタンが封印される時代は、平穏であるがために霊的成長が停滞する時代と言えるのでしょうか?

それとも、サタンの活動による影響は、戦争などの大規模な争いが専門で、個々人の関係によって生じるトラブルを源泉とするカルマの発生は別であり、平穏な時代でも霊的成長を停滞させることは無いのでしょうか?





■ 管理人の補足説明

コメントをお寄せ下さった記事【『ヨハネの黙示録』に託されたメッセージ(その9)】では、『ヨハネの黙示録』の解読を目的としている関係上、黙示録の文章に沿った解説を行いましたが、匿名様のご指摘については、説明不足となってしまいました。
そこで、この場をお借りして補足説明を致します。

以前投稿した記事【神々は人間の成長を促す為にこの様な作業をしているらしい[小ネタ]】にて、人間に宿る霊の成長段階によって、概ね三種類に分類できると述べました。
ここでは仮に、「分かっている霊」と、「成長中の霊」、そして「未熟な霊」と表現しておりますが、この例えを利用しましょう。
それに加えて、人間に宿る経験を充分に積んだので、これ以上人間に宿る必要がなくなった霊を、「卒業した霊」として、計四種類に分類します。

また、黙示録に記された物語は、大まかに三段階の過程に分割することが出来ます。
一段階目は、小羊イエスが巻物の七つの封印を開くまでです。
二段階目は、サタンが底なしの淵に封印されて、イエスと聖なる者達による千年の統治の間です。
三段階目は、サタンが再び解放されてから、天変地異により人類が滅亡するまでの間です。

以上の前提を元に、黙示録の物語の各段階において、種類の成長段階にある霊に対して、神様がどの様な働きかけを行っているのかを見ていきましょう。

黙示録の物語の一段階目では、主に限られた時間内で「卒業した霊」の数を最大化する為に、「成長中の霊」を「分かっている霊」により多く成長させ、「分かっている霊」を「卒業した霊」に成長させることを重視しております。
ですから、神の働きかけと悪魔の働きかけが混在する状態に置かれて、「成長中の霊」の中でも、比較的成熟度の高い霊が、神の働きかけと悪魔の働きかけの違いを見分けられるようになり、「何故悪魔の働きかけではダメなのか」を理解する為に必要な状態が作り出されております。
もちろん、一段階目でも、「未熟な霊」が「成長中の霊」に進歩する為の働きかけも同時に行われているのですが、「未熟な霊」程悪魔の働きかけに惑わされやすい傾向があります。
「成長中の霊」の中でも、比較的成熟度の低い霊の中には、却って「未熟な霊」の動きに同調しやすい傾向がありますので、全体から見た「未熟な霊」の割合が少なくても、彼らの影響力は侮れないのです。
尤も、悪魔の働きかけとは、人間の欲望を刺激する方向性が主になりますので、「未熟な霊」が自我を強化する初歩の段階では、その様な働きかけも霊の成長に寄与します。

一方、黙示録の二段階目では、一段階目とは逆に、「未熟な霊」が「成長中の霊」に進化する方向性の働きかけが主となります。
一段階目で「分かっている霊」「卒業した霊」の数が大幅に増えたので、イエスと「卒業した霊」達の共同作業によって、ようやく「未熟な霊」の成長を促せる余裕が出て来たと捉えて下さい。
また、二段階目では悪魔が封印されておりますので、「未熟な霊」も悪魔の働きかけに惑わされることなく、神とイエス達の働きかけを素直に受けて「成長中の霊」へと進歩するでしょう。
しかし、「成長中の霊」が「分かっている霊」に進歩するし、「分かっている霊」が晴れて「卒業した霊」となる為には、余り適している環境とは言えません。
神の働きかけと悪魔の働きかけを比べられませんので、どうしても「なぜ悪魔の働きかけではいけないのか」を理解する為に、より多くの時間をかけることになります。
また、上で述べた様に、悪魔は「人間の欲望」を刺激する方向に働きかけますが、仮に悪魔が封印されていても、人間の欲望に正直な人は一定数存在し続けるでしょう。
それは悪魔の働きかけにかかわらず、人間が本来持っている特性なのですが、人間に宿る霊が成長すればする程、適度に自制できる様になります。
これが黙示録の一段階目でしたら、悪魔の働きかけの影響を受けて、自制の必要性を認識する方でも“魔が差して”しまいやすいのですが、二段階目の場合は、悪魔が封印されている分だけ“魔が差す”余地が減少するでしょう。

さて、黙示録の三段階目では、「命の書に名が記されるか否か」が問われてきます。
「命の書に名が記される」とは、簡単に述べると「分かっている霊」「卒業した霊」に成長したかどうかを示しますので、三段階目の最後の時点で「分かっている霊」「卒業した霊」に成れなかった者は、「第二の死」と言われる、火と硫黄の池に投げ込まれてしまいます。
神の働きかけと悪魔の働きかけが混在するという意味で、三段階目は一段階目と似通っていますが、一段階目は「より多くの霊がより早く成長する」のが目的である一方、三段階目は「一定の段階に成長している者とそうでない者を選別する」のが目的となります。





今回は、記事の中で説明が尽くされていない点についてのコメントを頂きまして、ありがとうございました。
匿名様にコメントをお寄せ頂いたことにより、『ヨハネの黙示録』を解読する一連の記事の中で、説明不足の部分を補う機会となりました。
『ヨハネの黙示録』を解読するシリーズの中で、他にもご意見ご感想がございましたら、該当する記事のコメント欄よりお寄せ下さい。

Silvercord管理人 





上記記事の内容についてのご意見・ご感想・ご質問はコメント欄よりお寄せ下さい。
また、コメントを投稿される際は、記事【改めて、ご覧の皆様へのお願いと連絡事項】をご覧下さい。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

管理人様

この記事の質問をした匿名です。
独立した記事で回答頂きありがとうございます。
これまで何度かコメントの回答を頂いているのですが、それとは次元の異なるボリュームで感激です。

記事の内容からは、それぞれ三段階の時代でテーマがあって、「分かっている霊」「成長中の霊」「未熟な霊」の分類に属する人員の調整が行われているということが伺えます。

一段階目の時代:
・「分かっている霊」の人数の増加
・「成長中の霊」の人数の減少
・「未熟な霊」の人数の増加

二段階目の時代:
・「分かっている霊」の人数の減少
・「成長中の霊」の人数の増加
・「未熟な霊」の人数の減少

ここで三段階目が一段階目と同じ様相を呈していて、四段階目が存在し二段階目と同じ様相を呈していた場合は、霊界とはそのような機械的特性を持ったシステムであると言えそうでが、記事の内容からすると違うようですね。

しかし、三段階目が「一定の段階に成長している者とそうでない者を選別する」時代であるとすると、例えるなら、廃校寸前の学校が新入生を募集せずに、今居る在校生が卒業と同時に廃校になるのと同じように、「未熟な霊」を人間として地上に送り込むための供給を絞るように調整した時代、それこそが「『ヨハネの黙示録』に託されたメッセージ(その9)」で言われていた、人類滅亡の時代ということになるのでしょうか?

Silvercord管理人 さんのコメント...

匿名様

コメントを頂いてから気づいたのですが、上の記事を改めて読み返してみると、重要な要素が一つ抜け落ちていました。
『ヨハネの黙示録』関連の記事は、記述にある程度の時間をかけて、何度も文章を読み返しながら仕上げていったのですが、上記記事は急遽補足説明の必要に気づいて、碌な見直しもせずに慌てて書き上げましたので、記事の投稿時点では気づきませんでした。
また、今後投稿予定の記事への影響もありますので、取りあえずはコメント欄にて暫定的な解説をさせて頂くと共に、黙示録関連の記事を投稿し終えた時点で、上記記事の一部修正を行いたいと思いますので、その旨よろしくお願い致します。

さて、上記記事で抜けていた要素とは、人間に宿っている霊の成熟度によって、「分かっている霊」と「成長中の霊」、そして「未熟な霊」に分類していますが、それらとは別に、「分かっている霊」が充分な経験を積むと、いよいよ人間に宿って経験を積む段階を卒業して、今度は人間に宿っている三種類の霊が成長する様に教える側に回ります。
そして、一段階目の時代は、更に細かく七つのパートで区切られています(イエスが七つの封印を開いて行く)が、各パート毎に霊が成熟していく様子を大雑把に表すと、以下の様になります。

一段階目:
初期状態:第一の封印が開く前

卒業した霊
分かっている霊 ①
成長中の霊 ②③④⑤⑥⑦⑧⑨
未熟な霊 ⑩

パート1:第一の封印が開いて、神の裁きの終了後

卒業した霊 ①
分かっている霊 ②
成長中の霊 ③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩
未熟な霊 ⑪

パート2:第二の封印が開いて、神の裁きの終了後

卒業した霊 ①②
分かっている霊 ③
成長中の霊 ④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪
未熟な霊 ⑫

パート3:第三の封印が開いて、神の裁きの終了後

卒業した霊 ①②③
分かっている霊 ④
成長中の霊 ⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫
未熟な霊 ⑬

パート4:第四の封印が開いて、神の裁きの終了後

卒業した霊 ①②③④
分かっている霊 ⑤
成長中の霊 ⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬
未熟な霊 ⑭

パート5:第五の封印が開いて、神の裁きの終了後

卒業した霊 ①②③④⑤
分かっている霊 ⑥
成長中の霊 ⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑭
未熟な霊 ⑮

パート6:第六の封印が開いて、神の裁きの終了後

卒業した霊 ①②③④⑤
分かっている霊 ⑥
成長中の霊 ⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑭
未熟な霊 ⑮

パート7:第七の封印が開いて、神の裁きの終了後

卒業した霊 ①②③④⑤⑥
分かっている霊 ⑦
成長中の霊 ⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑭⑮
未熟な霊 ⑯

実際には、成長中の霊の割合が上記よりも高く、更にこれに人口変動の影響が加わるなど、上記の様に綺麗に推移するわけではありませんが、基本的に三種類の霊の割合は一定に保たれたまま、人間として経験する過程を卒業した霊の数が徐々に増えて行きます。
そして、二段階目の時代に移ると、卒業した霊がイエスと共に、三種類の霊の成長を促す方向に働きかけます。
これを学校に例えると、一段階目は1クラス40人学級で、先生1人では指導しきれないので、先に先生の指導を補助できそうな人をスパルタ教育で育成します。
そして二段階目に入る頃には、先生の補助として指導できる人が7人育ったので、先生と補助の計8人が分担して、クラスの40人を指導します。
そうすると、1人で5人の面倒を見れば良いので、きめ細やかな指導が出来る様になります。

さて、三段階目の最後は廃校になるのかという点については、『ヨハネの黙示録』を読み終えてから解説した方が良いと思いますので、一通り解読を終えた時点で、疑問がございましたら改めて質問をお寄せ下さい。

匿名 さんのコメント...

管理人様

2014年11月7日0時24分にコメントを書いた匿名です。

さらに詳細な説明を頂きありがとうございます。

私は卒業した霊の処遇までは思い至りませんでした。
卒業後は、霊社会の荒波を乗り越えて、幽霊社員→幽霊管理職→幽霊経営者などの、教育とは異なるどこか別の領域で徐々に霊的成長うを伴うように活動するものだと思っていました。
幽霊教員になるとは盲点です。