■ 衆議院選挙までの経緯
今回の衆議院選挙で、是非とも押さえておきたいポイントが幾つかございます。
その中でも第一に取り上げたいのは、昨年のリーマンショック以降、世界規模の経済不況に陥っていることは皆様もご存じの事と思いますが、今回の経済不況を霊的な視点から捉えた意味合いについては、
そして、今回の選挙はリーマンショックからほぼ一年後であり、この一年間に政府・与党が行ってきた経済対策について、これまでの結果と方針の是非が問われるべき機会でありました。
世界的に急速な景気の失速が見られた影響や、国会審議の難航に伴う経済対策の遅れから、一時的な国内経済の落ち込みが見られたものの、その後経済対策の実施に伴って回復傾向が見られました。
とはいえ、不況からの脱却には今しばらくの時間がかかる事が予想され、引き続いて積極的かつ迅速な経済対策の実施が望まれておりました。
また、国内のみならず、海外において経済破綻の危機に陥った国々を速やかに救済する手段を整える事も、日本にとっては重要な課題でした。
日本は、世界でもっとも多くの対外債権を抱える国ですから、外国の経済破綻が即日本の経済的損失に繋がるというという意味で、直接的な利害関係者の立場にあります。
また、かつて日本が対米英戦に踏み切った原因の一つでもある、『世界的な経済規模の縮小による保護貿易主義の蔓延』だけは、どの様な手段を講じてでも避けなくてはなりません。
実際に、麻生政権はIMFの資金融資枠を補強する為の支援策を、世界の国々に先駆けて表明して絶賛されるなど、国際的な景気減速に対する下支えの役割として多大なる貢献があったと思います。
しかし、それらの麻生政権にとっての功績の部分は、国内のマスメディアによって矮小化され、あるいは殆ど伝えられなかったため、今回の選挙で有権者が判断を下す材料となる情報が不足し、また数少ない情報にも恣意的な偏りが目立ちました。
マスメディアの問題については、
『漢字の読み間違い』や、『話の一部を切り取って継ぎ接ぎした失言のねつ造』といった、首相本来の職務とは関わりのない言いがかりをつけて騒ぎ立てる事で、具体的な根拠はなくても麻生首相にネガティブな印象が付きまとうような誘導が行われておりました。
一方、選挙前から西松建設問題との関連を取り沙汰され、挙げ句に代表を辞任した民主党の小沢氏や、故人献金問題で法的な問題の可能性が指摘されつつ、おそらく次期首相に就任するであろう鳩山代表らは、いずれも違法行為を犯した可能性を指摘されていながら、その疑惑が晴れたわけでもないのに、マスメディアによる真相の追求も殆どなく、彼らが主導する民主党は衆議院選挙で大勝してしまいました。
■ 衆議院選挙の結果が示すもの
民主党が300議席超獲得の大勝という衆議院選挙の結果を受けて、鳩山政権の誕生が目前に迫って参りましたが、選挙後、まだ正式な首班指名を受けているわけでもない段階で、既に幾つもの問題が噴出しております。
露骨な反米スタンスを表明した鳩山論文が海外メディアで報道されて酷評を受けたとか、『高速料金無料』は渋滞区間には適用しないとか、補正予算執行停止問題やら、CO2排出量25%削減問題とか、日米FTA問題、八ッ場ダム建設中断問題など、etc.
更に、選挙終了後まもなく、これまでの一方的な民主党擁護の姿勢に変化が現れ、『実は民主党の政策に問題あり』的な論調の報道も多少出て参りました。
しかし、それらは選挙前からマニフェストに明記されていた内容であり、民主党としては『予めマニフェストでそれらの政策実現を訴えて選挙に勝利したのだから、民意を受けてそれらの政策実現の為に行動するのは当然』と考えるのも当たり前で、それらの政策に問題があるのであれば、選挙前に指摘されていなくては報道する意味がありません。
また、今回鳩山民主党に政権を委ねた有権者も迷走している事を伺わせる、この様な世論調査も行われたようです。
【YOMIURI ONLINE】『民主に期待』最高の72%…読売・早大調査
私は、詳細な調査データを伴わない自称『世論調査』は、マスメディアが特定の方向へ世論誘導する為の道具の一つに過ぎないと認識しており、その調査自体が本当に行われたのかどうかさえ疑わしいと考えているのですが、この記事に示される民主への期待も不安も70%超とか、比例で民主を支持した理由で最も多いのが『政権交代を望んだ(60%)』で、『民主の政策に期待した(41%)』を大きく上回っているなど、「自民にお灸」の印象が色濃く感じられたので、あえて取り上げてみました。
しかし、「自民にお灸」派の皆様は、例え意に沿わなくても結果として民主党の政策を支持した事になるのですから、是非その点をよく考えて頂きたいと思います。
今回はここまでとします。
続きは『衆議院選挙を終えて2』と題して、また後ほど。
【Silvercord】管理人
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