2009年8月25日火曜日

鄧小平霊との対話

かつて中国の最高権力者であった『鄧小平』という方をご存じでしょうか?
近年の経済成長著しい中国の礎となる、経済開放路線へ進路を切った張本人なのですが、そんな『鄧小平と名乗る霊』が現在の中国をどの様に見ているのでしょうか。

今回はこちらから指名して呼び出して頂きました。

文中の( )内は、文章の意味を補う為の注釈として追加しました。
文中の(*注1)などは、文末に注釈文を追加しました。


では、2009年3月8日収録の『鄧小平霊との対話』をご覧下さい。



管理人
現在、どういう状態にありますか?

鄧小平霊
目が覚めています。
五年くらい前に目が覚めて、今は中国の様子を観察している。

管理人
では、中国の経済成長のきっかけを作られた方として伺いたいのですが、現在の中国の経済成長は著しくて、今や国のGDPでいうと米国・日本に次いで世界第三位に数えられるくらいに、経済的には豊かになってきたのだけれども、その中身を見ると様々な矛盾もはらんでいる。
で、ここに来て世界の経済的なトラブルが発生して、先行きが不透明になっている。
そのような現状を踏まえて、現在の中国に対してどのような印象を持っていますか。

鄧小平霊
せっかく実力をつけることが出来る時期があったのに、それを無駄にして来てしまった。
中国として、経済的な体力をつけられる時期に、それを怠って無駄にして来た為に、周りの影響に左右されやすい状態を作ってしまった。

管理人
周りの影響に左右されやすい状態になってしまった点について聞きたいのだけど、もし、鄧さんが現在もまだ生きていて、中国でそれなりの影響力を持っていたとしたら、もう少し色々とやりようがあったのではないのかと思うのだけど、「自分ならもう少しこのような政策をとっていた」という点があれば教えてもらえますか。

鄧小平霊
これは亡くなってから思うのだけど、もっと世界のことを知らなくては駄目だ。
自分の国内のことだけでコソコソとしている印象がある。
世界の動向について余り聡くないので、その為に失敗している部分はあるだろう。

管理人
では、「この辺が失敗だったのではないか」と言う点を具体的に挙げられますか?

鄧小平霊
いつまでも中国が世界を支配するような幻想を抱いているから、多分駄目なんだろう。
世界を制覇するにしても、上手に商売して経済的に制覇するという風に考え方を転換すれば良かったのに、それが出来なかったのは大きな失敗だろう。

管理人
たとえて言うと、日本ではアニメ産業が盛んで、日本のアニメ・漫画とかが海外でも結構評価されていて、世界の数多くの国々の子供たちは、小さい頃に日本で作られた漫画・アニメを見ながら、それを通じて日本人的な物事の考え方、価値観を抵抗なく受け入れつつ育ってゆく。
そうして大人になると、日本と敵対するという発想がそもそも考えられない。
日本に憧れるし、日本と仲良くしたいし、日本と付き合っていると何となくしっくりするし、という形で、何も銃を突きつけなくても「みんな日本チーム」のように、世界の人々の印象を変えていくという行動を日本は無意識のうちに行っていたのではないかと、個人的に観察しているのですけど、その点について何か思う所はありますか。

鄧小平霊
それは開かれた社会だからこそ実現したことだろう。
中国は閉鎖された社会だから、広がる可能性が絶たれてしまう。
その点の違いだろう。

管理人
では、もう少し核心に迫っていきたいのですが、今の開かれた世界という話に関連して、中国を閉ざされた空間にしてしまっている最大の原因は共産党による独裁体制にあるのだろうと思いますが。

鄧小平霊
確かにそうだ。
中国はまだこれから成長する国だから、強いリーダーシップを発揮できる指導者が必要だけど、利権に塗れてしまっているのが弊害となって、国民を育てるとか、国として力をつけることが疎かになっているように思う。

管理人
逆に共産党員とか、役人とか、中国では社会的な影響力を持ちうる人たちが、その立場を自分の個人的な欲望を満たす為に利用している。
そのために、本来なら役人は国民に対しての奉仕者――公僕という言葉もあるけれども、そのような立場である筈なのに、その国民が蔑ろにされている。

鄧小平霊
かつての王朝時代の名残を引きずってるから、支配者という感覚を持っている。
王がいるから国民がいるという感覚に近い。
共産党員と言っても一枚岩ではなくて、中には柔軟な考え方の人もいるけれども、意見が割れているから思うように物事を推し進めることは出来ていない。
現状のままではどうにもならなくなるとわかっていて、早くから対策を打とうと動いている人物はいるのだけれども、それを邪魔する人もいるので、うまく回っていかない。

管理人
いわゆる改革派と守旧派のつばぜり合いですね。
ちなみに、今の胡錦涛氏(国家主席、中国共産党中央委員会総書記)はどちら側の人物と見れば良いのでしょうか。

鄧小平霊
彼は中国の立場がわかっているけれども動けない。
抱えているものが大きいというのと、今までのしがらみがあってなかなか動けないように見える。
ただ、このままでは駄目だという認識は持っている。

管理人
駄目だという認識はあって、それに対してどう動こうとしているのでしょうか。

鄧小平霊
今の時点では、本当は日本との距離をもう少し縮めたいと思っているけれども、今までに自分たちのして来たことがあるから、思うようには進んでいない。

管理人
国内の事情もあるだろうし、日本側の反応もあるよね。

鄧小平霊
だから、その辺で苦労しているけれども、これは自業自得だからしようがない。
少し気づくのが遅かった。

管理人
対象を日本と中国に限定すると、日本はこれほど広い心で「もう少し様子を見よう」と対応していたのだけれど、結局彼らは、日本が嫌悪感をはっきりと表明するまで、「実は日本が以前から中国のやり方に対して反感を持っていた」という点に気づけなかった(*注1)、ということでしょう。

鄧小平霊
それからさっきの日本のアニメーションの話だけれども、わざわざ強硬手段をとって支配しようと、相手の反発を買う方法をとらなくても、幾らでもやりようがあったのだと言うことを、実際に広まっている現状を見て思い知った。

管理人
ただ、そこで更に付け加えておきたいのは、日本人はそれを世界に広めようとして作ったわけではなくて、自分達の内輪の楽しみとして作って楽しんでいたものが、やがて他の国の人も興味を持って世界に広まっていたと言うことなので…。

鄧小平霊
それはとても大切なことで、「好きだ」という思いで広まるのは自然なことで、そういう形が一番良い文化の浸透の仕方。
強引に押しつけるような形でやると反発が出て、結局は国を滅ぼしてしまう。
だから、「好きだから、楽しいから」と言うのは、かつてのハリウッドの映画にも言えるのだけれども、それはみんなが自然に受け入れられるという意味で、とても大切なこと。
その辺を理解して上手に立ち回っていれば、今頃中国はもっと良くなっていたんだろう。

管理人
もともと、世界の人々が中国に対して魅力的に感じる要素は色々と持っているのだから、自分達が生まれつき持っているそういった魅力をうまく生かせば、もう少し違う形で、世界の中で今とは別の形の存在感を示すことが出来たのではないか。

鄧小平霊
どちらにしろ、今の共産党は改革派と守旧派に割れて、混乱して、実質共産党は無くなってしまう事態になるのではなかろうかという風に思える(*注2)。
余りにも目指しているものにズレがあるから。
下手をしたら国が割れる可能性がある。
分裂をして、それぞれの理想を築く国として、二つなり、三つなりに割れる可能性がある。
お互いに譲らないから。
その時に、今チベットとか、ウイグル自治区とかが世界で問題になっているけれども、その扱いについても争うことになるのではないか。
そういう混乱状態になれば、当然その国の人たちも黙っていないだろう。
そのように予想しています。

管理人
では、今後のご自身の予定というか、今は中国の状況を観察しているそうですが、今後どのような活動をしたいと考えていますか。

鄧小平霊
中国が、あるいは中国ではなくなってしまうかも知れないけれども、民主化した後の中国の支援を考えている。
これからはそちらの方向に進まないとなかなかうまくいかない。

管理人
ちなみに、今の印象(=中国の民主化について)は、生前から「いずれは」と思っていたのですか?
それとも、亡くなると生前と比べて色々とわかるものがあると思うのだけど、亡くなってからそう思うようになったのでしょうか?

鄧小平霊
経済開放をしたという時点で、将来的にそうしたいという希望はあった。
ただ、自分の生きている間に実現することはないだろうと思っていた。

管理人
では、将来に向けての種まきをしていこうという考えだったのですね。
今日はそろそろ時間ですので、終わりにしたいと思います。
ありがとうございました。



*注1:
対中ODAを始めとした莫大な経済支援を行い、日本の内政に対する中国側の注文にも従い、中国側の度重なる軍事的挑発行為にも形ばかりの「遺憾声明」でお茶を濁し、ひたすら隠忍自重を貫いてきた日本が、中国産毒入り冷凍餃子にキレたという一事からも、食に対する執着の強い日本人の特殊性が垣間見えておりました。
と同時に、日本人の意識では露骨に感じるくらいに明確な意思表示をしないと、他の国の人々との意志疎通は叶わないのだということに、ようやく日本人も気づきつつあるように思います。

*注2:
そう遠くない先に共産党による独裁体制が瓦解し、中国が混乱状態に見舞われる可能性については、本家サイト『銀の紐を越えて』の【中国とチベット(メッセージ73)】として取り上げております。
『鄧小平と名乗る霊』は、更に踏み込んで「中国の分裂」に言及しておりますが、中国の近隣に位置する日本としても、中国の混乱が決定的な状態に至る前に、出来る限りの準備を進めておく必要があります。
功罪の是非はともかく、共産党の力業による独裁体制こそ、13億を越える中国人民をユーラシア大陸の一地区に繋ぎ止める楔の役割を果たして来たのです。
その共産党独裁体制が瓦解し、突如としてその楔から解き放たれた群衆がどの様な混乱を巻き起こすのかを考えると、私たちにとっても他人事ではないと身の引き締まる思いがします。

鄧小平霊 &【Silvercord】管理人

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