2010年2月4日木曜日

三島由紀夫霊が『田母神塾』を読んでみた(その11)

この企画も第11段となりましたが、何故『三島由紀夫』と名乗る霊が田母神俊雄氏の『田母神塾――これが誇りある日本の教科書だ』を論評しているのかについては、【三島由紀夫霊が『田母神塾』を読んでみた(その1)】をご覧下さい。

さて、今回のテーマは、日本の近代史をネガティブに捉える材料として扱われがちな、日本の植民地政策についてです。
本題に入る前に一言述べておきたいのですが、「日本の植民地支配」を批判される方が、同時代の欧米諸国について同様に批判する声は余り聞こえません。
「日本がアジアを侵略した」と主張される方が、現代の中国によるチベット・ウイグル・南モンゴル侵略には沈黙しているのと同じ構図です。
これらは皆、日本を貶めることによって利益を得る者による、実態に目を背けた印象操作に過ぎないのですが、実態には目を向けずに言葉のイメージによって物事を判断してしまう方が多い為に、この様な偏った主張が社会的影響力を持ってしまうのかも知れません。





■ 欧米列強の搾取型ではなかった日本の植民地政策について

ここで書かれている事は、日本のアジア諸国に対する考え方を如実に現していると思う。
なぜ、欧米のように搾取するのではなく、自国から出資してまでアジアの国々を発展させようとしたのか?
その答えは明白で、当時の日本にとっては、アジア諸国が欧米諸国の好いようにされている状況は、国防の面でも資源確保の面から見ても、とても都合が悪かったからだ。
こう書いてしまうと、日本も欧米諸国と同じで、自国の利益優先かと思われるかもしれないが、日本の場合は立場的に欧米諸国とは少々異なっているのだ。
当時の日本は、欧米諸国に対して、決して対等になる事を許されることが無い―――越えられない一線のようなものを感じていたのだ。
それは、アジア人であるが故だったのかもしれない。
欧米諸国にとって日本は、例えどんなに国力を上げてみたところで、所詮は東の果てにある蛮族の住まう国に過ぎなかったのだ。
日本一国で欧米諸国に抗うのでは非力すぎる。
だからこそ、周辺のアジア諸国に早急に近代化して力をつけてもらうことで、欧米諸国に共に対抗して行ける仲間が欲しかったのだ。
日本が欲しかったのは、搾取できる奴隷ではなく、共に欧米列強に対抗できる仲間だったのだから、対応の仕方が違うのは当然のことなのだ。
本来なら本土に投資すべき費用を、わざわざ満州やら朝鮮半島やらに投資したのも、元はと言えば、アジア諸国が欧米諸国と対等な関係を築ける環境を整える事で自国を守ろうとした結果なのだから。
まあ、中には利権に踊らされた連中も少なからず居たのだろうが…。

(2010年1月15日)





実態があるのかどうか分からない大陸利権に踊らされる方も少なくないようです。
日本と大陸の関わりについての歴史を振り返れば、日本が大陸の国家と深い関係を持っている時期は、日本にとって余りよい時代とは言えないと思うのですが、いかがでしょうか。

三島由紀夫霊 & 【Silvercord】管理人 

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